刑事ポーと分析官ティリーの物語。『M・W・クレイヴン』の「ストーンサークルの殺人」。〈今週のオススメ本〉

今週と言っているにもかかわらず、かなり久しぶりになってしまった〈今週のオススメ本〉。

今回はイギリス人作家『M・W・クレイヴン』の“ワシントン・ポー”シリーズ、1作目の「ストーンサークルの殺人」から第6弾の最新作「デスチェアの殺人」まで。

6弾まで読んで一番好きなのは、やはり最初の「ストーンサークルの殺人」。
しかし、シリーズが進むにつれてパワーダウンする訳では決してなく、全て面白くよくできている。

全部の巻を2回は読んで、「ストーンサークルの殺人」はそれ以上読んでいるが、最初のだけあって読みだすと読み続けてしまうくらい勢いがある。

物語を簡単に説明すると…
一心不乱で頑固な刑事ポーと、超天才だけどコミュニケーション能力ゼロの分析官ティリーが、難解な殺人事件を解決しようと奔走する物語。



どの巻もテンポ良く、随所に謎が散りばめられ、最後に全て回収するという流れ。
ストーリーも枝分かれせず、登場人物もあまり多くはないので非常に読みやすいが、けっこうグロい部分も多い。

最新作の「デスチェアの殺人」は他の巻より陰湿で暗く、最後まで読んで思い出したのは、有名な『アガサ・クリスティー』の“○○○○○殺○”。
タイトルを言ってしまうと、勘のいい人はわかってしまうのでは伏せ字にしてます。

ティリーの魅力が溢れている。

主人公のポーは一心不乱で人間的に面白いのだが、この物語は相棒の分析官ティリーの魅力に溢れている。
思ったことはそのまま口に出してしまい、周囲から孤立し、いじめられ、それでも自分の意志をはっきり言い、ずば抜けた頭脳をもつ女性。

そんなティリーとポーは相性抜群で、難解な事件を二人で少しずつ解き明かしていく。

巻が進むにつれて、登場人物たちの立場や関係も変わっていくので、全部読むのがおすすめ。
そして、6弾まで読んだらたぶん、最初の「ストーンサークルの殺人」を読みたくなるかも。


※関係ないけど、氷点下で厚い氷が張っても生きているメダカって、凄い。

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ここちよい読後感。『アレン・エスケンス』の「償いの雪が降る」、「過ちの雨が止む」。〈今週のオススメ本〉

だいぶ久しぶりですが、今回の〈今週のオススメ本〉は、『アレン・エスケンス』の「償いの雪が降る」と続編の「過ちの雨が止む」。

少し前に読んだのだが、読み終わった後に心地よい気持ちになったのは久しぶり。
普段多く読んでいるのが、スティーヴン・キングや、サイコサスペンスが多いのもあり、読み疲れすることも多々あるので。

最初は地味な話なのかと思って読み始めたが、「償いの雪が降る」、「過ちの雨が止む」と続けて読み、その後にもう一度「償いの雪が降る」を読んでしまった。
ジャンルだと、推理小説やハードボイルドとも違うし、海外ミステリーになるのかな。

最初の「償いの雪が降る」で主人公のジョーは、大学の授業のために末期ガン患者の伝記を書くことになるが、彼は三十年前に殺人で有罪となった男で…。
まあ、ここまで書くと大体流れは分かってしまうが、アル中の母や自閉症の弟などとの話も絡み、テンポがよく飽きないで読め、最後も救いがある。

続編の「過ちの雨が止む」は大学卒業後、記者になったジョーは、自分の同じ名前の男の殺人事件があったことを知る。もしかしたら実父かもしれないと思い現場の町へ行き…。
メインで殺人事件のストーリーがあり、そこに母と弟、恋人のライラとの関係が絡んできてと、こちらも最後まで面白かった。

どちらも両作で本当に良かったので、この作者の残り二作もすぐに買ってしまった(こちらはノンシリーズだが)。

ちなみにちょっと話は逸れてしまうが、最近は本の値段が本当に高くなった。
もちろん日本作者のものも値上がりしているのだが、この海外作家の二作は450頁弱だが、両方とも1,200円前後+税。

少し前に買ったキングの文庫、「アウトサイダー」は上下それぞれで各1,800円+税。
昔のハードカバーよりも高くなったので、もう中古でしか買えなくなってきた今日この頃。

1994年発売の「IT」と、2024年発売の「アウトサイダー」の値段は30年で約3倍になった。
サラリーマンの月収はほとんど変わらないのに…。

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私立探偵スペンサー流の父親、『ロバート・B・パーカー』の「初秋」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、ちょっと前に軽く書いた、『ロバート・B・パーカー』の最高傑作「初秋」と、その10年後の「晩秋」。

両親の駆け引きの道具にされ、心を閉ざした少年ポールと、自立させようと決心する探偵スペンサーの交流。

不仲の両親が、相手を傷つけたいがための道具にされ、何にも興味を示さずただ生きているだけ、自閉症気味の少年ポール。

そのポールが気になり、自立させようと決心する探偵スペンサー。

本当の人間、大人、男になるため、スペンサー流のやり方で、ポールを前に進め、同時にポールの両親の問題も解決していく。

反対する恋人スーザンとの葛藤、邪魔立てするギャングと、それに関係しているらしいポールの父親、手助けする相棒ホーク。
そしてスペンサーは自らの行動で、ポールの自立を促していく。

この「初秋」は何回読んだかわからないほど好きな本で、“スペンサー・シリーズ”の中でもやはり1番。

スペンサーと相棒のホークは、お互い口数は少ないが絶大に信頼する同士。

ホーク曰く「なにかする、と彼が言う。必ずやるよ。」
スペンサー曰く「彼は怖い男だ。いい人間ではない。しかし、立派な男だ。」

「晩秋」はその「初秋」の10年後に出版された本で、今度は立派に成長したポールが、行方不明になった母親を探してほしいと、スペンサーのもとを訪れるところから始まる。

ポールの母親の行方を捜しながら、大物ギャングと渡り合うことになるスペンサー。

立派に自立したポールとの対比で、親離れ子離れできないギャングの父と息子。
さまざまな父親像を描きながら物語は進んでいく。

この巻で、“スペンサー・シリーズ”の中でも、相棒ホークの次くらいに大事な男“ヴィニィ・モリス”が、大きな決断をする。
その後も、“ヴィニィ・モリス”は活躍を続けるので、そういう意味でも大事な巻。

「初秋」「晩秋」は、そのまま続けて読むのがオススメ。

そしてその「初秋」の“女版スペンサー”と言ってもいいのが、“サニー・ランドル”シリーズの「家族の名誉」。

こちらも私立探偵の“サニー”が、家出した少女ミリーの自立を促していく話。
このシリーズはその後、“スペンサー・シリーズ”の人物なども登場するので、こちらのシリーズもオススメ。

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その後の作品に多大な影響を与えた「羊たちの沈黙」。〈今週のオススメ本〉

本が先か、映画が先か。
それぐらい〈今週のオススメ本〉の「羊たちの沈黙」は、原作も映画も素晴らしい。

自分は映画が先で、内容をよく知らないまま話題作ということで、当時の彼女と一緒に見て、彼女がドン引きしていた記憶がある。

いまも原作本と映画LDの両方を持っているが、さすがに内容が重いので、何度も繰り返しは読んだり見たりはしていないが。

映画を見たことのある人が多いと思うので、ストーリには特に触れないが、ぜひ原作も読んでほしい。

この「羊たちの沈黙」を境界線に、“サイコサスペンス”というカテゴリーが確立し、その後の本や映画に多大な影響を与えた。
もっと古くに「サイコ」などもあったが、“サイコサスペンス”という括りができたのは、「羊たちの沈黙」以後のような気がする。

FBIの“プロファイリング”という、犯罪心理学で犯人像を割り出し、犯人に迫っていく手法も、この「羊たちの沈黙」くらいの頃かも。

「羊たちの沈黙」で使われた“天才殺人者と刑事”というプロットは、いまでも本や映画でよく使われるパターンになっており、日本でも「踊る大捜査線」の小泉今日子の役などはそのパクリ。

そして「羊たちの沈黙」の“ハンニバル・レクター”はその後も活躍(?)し、続編の出版や、前日譚「レッド・ドラゴン」も映画化されている。

「レッド・ドラゴン」は“ハンニバル・レクター”初登場作で、原作は緻密で生々しく、ストーリーも素晴らしかったが、正直映画は軽く薄く描かれていて好きではない。

そして続編の「ハンニバル」は、原作から自分は引き込まれなく、よって映画も見ていない。

原作者の『トマス・ハリス』のことはよくわからないが、この「羊たちの沈黙」は原作も映画も、その後に残した影響を考えても、まぎれもなく傑作。

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『スティーヴン・キング』の最高傑作「デッド・ゾーン」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、少し前にも軽く触れたが、『スティーヴン・キング』の「デッド・ゾーン」。
自分がキングの中で一番好きなのがこの「デッド・ゾーン」で、個人的にはキングの中でも最高傑作だと思っている。

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「高校教師で人気者のジョン・スミスは、恋人のセーラとともに幸せの絶頂だった。
ところがカーニバルの帰りに大事故にあり、4年半もの間、昏睡状態に陥る。
奇跡の回復を遂げたジョンは、望んでもいない能力を身につけてしまい、ここから彼の苦悩と悲劇が始まる。」

最初、人々はジョンが授かった力に感動し助けを求め、次第に恐怖し嫌悪される。
どんどん追い詰められ、孤独になっていくジョンが最後に見出す使命。

正直読みやすい文体ではないし、キングなので話がすぐに脱線したり、枝分かれもするので、乗ってくるのに少し時間もかかる。
ところがジョンが目覚めてからは、話に引き込まれ、切ないながらも読んでしまう。

前にも書いたが、物語に出てくる悪い大統領候補が、前のアメリカ大統領“ドナルド・トランプ”に似ているのも一興。

物語全編に漂う物悲しい雰囲気や、ジョンの苦悩など、読んでいて痛くなるが、けっして最後は暗い終わりではない。
哀しい物語なのだが、キングなので最終的には“救い”がある。

初期作品の再販を願う

キングはホラー作家だと思われがちだが、自分がキングを好きなのは、長い人間ドラマの中に少しだけ不思議なことがあるから。

特に初期の作品が好きなのだが、「ファイアスターター」や「クリスティーン」も、超常現象があるのだけど、根底にあるのは人間関係の話。

大作「IT」も全編ホラーで怖いのだが、真ん中にあるのは、主人公の子供たちの友情や苦悩。
短編「スタンド・バイ・ミー」を、大きく膨らませた話だと自分は思っている。

そしてこの「デッド・ゾーン」含め、キングの新潮文庫の初期作品が、いまだに新装で再販されていないので、いいかげん再販してくれないかな。

ただ最近「ファイアスターター」が、再映画化され今年公開らしく、「クリスティーン」も再映画化の噂があるので、文庫のほうの再販も期待できるかも。

『リチャード・マシスン』の「地球最後の男」または「アイ・アム・レジェンド」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、『リチャード・マシスン』の「地球最後の男」または「アイ・アム・レジェンド」。

「地球最後の男」は1977年に初版がでて、1995年までに5刷でているのですが、映画化に伴い、2007年に新たに改題・新訳され「アイ・アム・レジェンド」として出版された。
もちろん両方とも『リチャード・マシスン』が書いているのですが、日本人の訳者が異なっている。

基本的な内容は同じで、
“突然蔓延した疫病により人類が絶滅、そして地上に残った最後の男。その男と毎夜襲ってくる奴らとの絶望的な戦いの日々。”

たぶん自分が「地球最後の男」を読んだのは20年前くらい、そして「アイ・アム・レジェンド」を読んだのはつい最近。
内容はある程度覚えていたのだが、最後がどうなるのか思い出せなくて、もう一度読もうと思った時、どうせならと新訳の「アイ・アム・レジェンド」を買ってみた。

「アイ・アム・レジェンド」を読んだあとに、改めて「地球最後の男」を流し読みしたが、本自体の装飾も関係していると思うが、「地球最後の男」のほうが読んでて怖く感じる。

それは内容とかではなく、文庫自体の文字の小ささ・書体により、視覚的に暗い感じがでていて読みずらい。
対して、新訳の「アイ・アム・レジェンド」は、現代的な文字の大きさ・書体で、読みやすく、さくさくと読み進められる。


※左が「地球最後の男」、右が「アイ・アム・レジェンド」。左のほうが怖さがにじみ出てくる感じがする。

“スティーヴン・キング絶賛”

「リチャード・マシスンがいたからこそ、わたしも活躍できるのだ スティーヴン・キング」
最初自分も、大好きな作家『スティーヴン・キング』が絶賛していたこともあって読んだのが「地球最後の男」。

そのあとに映画“ヘルハウス”の原作「地獄の家」も読んだが、“スティーブン・キング”の「シャイニング」は、この「地獄の家」に、大きな影響を受けたのかなと。

そして「地球最後の男」の結末はもちろん書かないが、薄い本なのでぜひ読んでみて、機会があれば「地球最後の男」と「アイ・アム・レジェンド」を読み比べてほしい。

最後の部分を書き直したくて、新訳を出したのかなとも感じる。

映画「アイ・アム・レジェンド」は、“LEGEND”の意味が、本とは変わってしまっていたが、映画としてはなかなか面白かった。
ちなみにエンディング違う別バージョンもあるみたいなので、時間のある時に見てみたい。

スーパーヒーロー“ダーク・ピット”の活躍「タイタニックを引き揚げろ」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、これまた古い『クライブ・カッスラー』の「タイタニックを引き揚げろ」。

“ダーク・ピット”シリーズの第3作、日本での邦訳第1作で、クライブ・カッスラーの出世作。
“ダーク・ピット”シリーズは20作以上出ていると思うけど、自分は途中でおいつけなくなりました。

正直だいたいパターンは同じで、スーパーヒーロー“ダーク・ピット”の活躍。
ほぼ“007”的な感じ。

この「タイタニックを引き揚げろ」は、ノンフィクションのタイタニック沈没に、フィクションのストーリーを絡めて、見事に海洋冒険アクション小説にした物語。

4000mの海底に眠るタイタニックの船内に、防衛兵器に不可欠な“ビザニウム”という鉱石が眠っているため、巨大客船の引き揚げに挑むダーク・ピットとNUMA隊員たち。
それを阻止しようとするソ連との対立、自然災害、続出する事故と殺人などを絡めながら、“ダーク・ピット”の超人的な活躍を描いている。

ロマンある沈没船の引き揚げという冒険小説に、米ソの対立というスパイ小説をミックスした内容で、多少荒唐無稽な物語だが、ストーリー自体はわかりやすく、“ダーク・ピット”のヒーローぶりと相まって、爽快感もあって読みやすい。

ただ1976年発行、日本での発売は1981年とあって、ソビエト連邦がまだあり、米ソ冷戦時代、国の防衛に力を入れていた時代の話で、内容的にも古い描写がたくさんあり、さすがに時代を感じる。
ちなみにソビエト連邦の崩壊は1991年12月25日。

ダーク・ピットの活躍は止まらず

その後も、“ダーク・ピット”シリーズは「マンハッタン特急を探せ」、「大統領誘拐の謎を追え」や、映画化もされた「死のサハラを脱出せよ」など、これぞ冒険小説というものが次々と出版されている。

正直、どこから読んでも平気で、それなりにどれも楽しめるが、悪い言い方をすればだいたい同じなので、全部読まなくても大丈夫。

『クライブ・カッスラー』は残念ながら2020年に亡くなってしまったが、私生活でも“ダーク・ピット”が所属する組織と同じ名前の“NUMA”という団体を設立し、実際に多数の難破船を発見しているらしい。

カッスラーは“ダーク・ピット”シリーズ以外にも、“NUMAファイル”シリーズ、“ファーゴ・アドベンチャー”シリーズなど、たくさんの本を出しているので、時間のある時にどうぞ。

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アル中探偵“マット・スカダー”の苦悩、『ローレンス・ブロック』の傑作「八百万の死にざま」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、『ローレンス・ブロック』の「八百万の死にざま」。

アル中探偵“マット・スカダー”のシリーズ5作目で、『ローレンス・ブロック』の代表作。
アメリカ私立探偵作家クラブ賞受賞作。

“マット・スカダー”シリーズは、ここから読み始めても問題なく読めるというか、逆にここから読んだほうがいいかも。

優秀な警官だった“マット・スカダー”が、捜査中に謝って子供も射殺してしまい、警察を辞職、妻子と別れ、酒浸りになり、アル中、そして無免許の探偵に。

正直読みやすくはないし、主人公がカッコいいわけでも、劇的な展開がある訳でもない。
ただ“スカダー”が抱える危うさや不器用さ、ニューヨークという街の描写、そして魅力的な「会話」。

運ばれた病院で「あなたはアル中です。飲めば死ぬんです」と言われても、自分自身認められない“スカダー”。
そして、この街には“八百万の物語”があって、“八百万の死にざま”がある。

この本は依頼された事件を通してもがく、“スカダー”の苦悩や葛藤、成長の物語。

ラストの描写まで辿りついたとき、“スカダー”の再生が始まる。

ハードなスカダー“倒錯三部作”

これを読んだあとに、前4作を読んでもいいし、個人的にはこの後に出てくる“倒錯三部作”にも圧倒される。

“倒錯三部作”は“マット・スカダー”シリーズの中では、けっこうハード描写で、「八百万の死にざま」とは一線を画す内容。
ただサイコ的な話なのだが、“スカダー”のハードボイルドの絶妙なトーンは失われていない。

この三部作、「墓場への切符」「倒錯の舞踏」「獣たちの墓」では、「八百万の死にざま」にも少し出ていた“エレイン”や、“ミック・バルー”、“TJ”など、以降の大事なレギュラーたちが出てくる。

探偵という立場でありながら、法の外にもはみ出し、警察では解決できないことをする。
いわば私的制裁にも積極的に手を貸していく。

けっこなどぎつさだが、“マット・スカダー”シリーズの中でも大事な3冊。

『ローレンス・ブロック』は、他にもシリーズ物を多く書いている多作な作家。
どれも趣旨が違って面白く、“泥棒バーニイ”シリーズと、“殺し屋ケラー”シリーズもオススメです。

現代社会の闇を覗き込む『デニス・レヘイン』の“パトリック&アンジー”シリーズ。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、『デニス・レヘイン』(ルヘインということもある)の“探偵パトリック&アンジー”シリーズ。

「スコッチに涙を託して」、「闇よ、我が手を取りたまえ」、「穢れしものに祝福を」、「愛しき者はすべて去りゆく」、「雨に祈りを」まで。
その10年後くらいに出た続編の「ムーンライト・マイル」も読んだが、自分的にはいらないです。

たしか4作目の「愛しき者はすべて去りゆく」だけ、原作と同じタイトルの「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(Gone Baby Gone)として映画化され、日本は未公開ながら、Amazon Primeで見てけっこう忠実で良かった。

その4作目から話をすると、けっこう重いテーマで、読後感もあまり良くない。

この“探偵パトリック&アンジー”シリーズ、けっこう全編でそういう感じで、あまりスッキリと終わる印象がない。
ただどの卷もストーリーはしっかりしていて、二人の微妙な関係、ダークな登場人物、衝撃的な展開などで、ただただ読んでしまう。

1作目の「スコッチに涙を託して」は探偵物の軽いハードボイルド感が漂っているが、2作目「闇よ、我が手を取りたまえ」で圧倒され、3作目「穢れしものに祝福を」の二転三転する話に驚愕し、そして4作目の傑作「愛しき者はすべて去りゆく」につながる。
5作目「雨に祈りを」は4作目のことを引きずって進んでいくが、2人の親友“ブッバ”が活躍することもあり、この巻も圧倒される。

賛否両論?シャッター・アイランド

『デニス・レヘイン』はこれも名作「ミスティック・リバー」で最初知り、その後“パトリック&アンジー”シリーズを読んだ。
「ミスティック・リバー」は、クリント・イーストウッド監督で映画化もされ、映画もすごく良くできていた。

でも前にも書いた、クリント・イーストウッド監督・主演で、『マイケル・コナリー」原作「我が心臓の痛み」の映画化「ブラッド・ワーク」は、全くダメでしたが。

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そしてこの『デニス・レヘイン』の原作、マーティン・スコセッシ監督で映画化された、レオナルド・ディカプリオ主演の「シャッター・アイランド」も有名。

実は最近、自分が『デニス・レヘイン』の本をほとんど買わなくなったのは、この「シャッター・アイランド」が原因。

原作ハードカバーで出てすぐに楽しみに読んだが、最後終わってから投げそうになった。

映画を見て知っている人も多いと思うが、いまさら、こういう結末を使っていいのだろうか。
映画ならまだしも原作でこれを使うなら、結末だけ先に書いて、そこまではなんでもありの世界になってしまう。

自分は、M・ナイト・シャマランの映画が好きでないのだが、それも同じような理由かも。
映画「サイン」は、姿が見えない恐怖が続き、最後に向かって仕掛けがあるかと思ったら、結局本当に宇宙人が出てきて、笑ってしまった。

何か昔からある“全ては夢でした”みたいな結末とかも、もう使っちゃいけないよね。

心に響く「少年時代」、『ロバート・R・マキャモン』の傑作。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、これまた古い1995年に初版発行された『ロバート・R・マキャモン』の「少年時代」。

この作家は出てきた当初、『スティーブン・キング』『ディーン・R・クーンツ』と並ぶ、モダンホラー御三家みたいな紹介をされていたような記憶が。

確かに最初の頃に出版された本は、キング、クーンツ風な内容が多く、どこかで読んだような内容が多かった。

1991年「奴らは渇いている」は、キングの「呪われた町」、1994年「スワン・ソング」も「ザ・スタンド」のオマージュ的内容。



今回紹介する「少年時代」も正直、キングの「スタンド・バイ・ミー」、「IT」と通じる、子供にしか見えないもの、そして成長して行く日常を描いた話。
ただ、キング「IT」がホラーに振り切った先品ならば、この「少年時代」はもっとノスタルジーに振った作品。

キングも手に変え品を変えして、ホラー、ミステリー、文学、最近はハードボイルド風なものまで書いているが、その点“ディーン・R・クーンツ”は、一貫して同じような内容を書いているのは、それでいて凄いけども。

子供の冒険の話は、小説だと“スティーブン・キング”、映画だと“スティーブン・スピルバーグ”。が一番

この「少年時代」タイトル通り、古き良き時代のどこか懐かしく、不思議な日常、家族、町の人、悪人なども素晴らしい。
子供だけができる空想、広く感じる町、世界、父親との関係、友達との関係、全てが濃密で愛おしい。

特に四、五十代の男の人(最近は性別で切るのは駄目だが)が読むと、少しノスタルジックな気持ちになるのでは。

一九六四年のトム・ソーヤー

ハードカバーについている帯の背コピーが、“魔法に彩られた一九六四年のトム・ソーヤー”。
このコピーだけでも名作の匂いがするでしょ笑。

この「少年時代」もハードカバー、文庫両方買っているほど好きな本。
装飾や手触りなどは、やはり圧倒的にハードカバーが好きなのだけど、いかんせん持ち歩きは苦行になるので。

ついでに、1994年の短編集「ブルー・ワールド」も、マキャモンの中でも1、2位くらいの面白さ。
短編が12編入っているが、表題の“ブルー・ワールド”は300ページ弱の長さがあるので読み応えも十分。

そういえば前も書こうと思って忘れていたが、こういう古く再販もされていない本(前に紹介した『キース・ピータースン』なども)こそ、なぜ“Kindle”などの電子書籍で安く(古いんだから安くね)、販売されないのかね。
版権とかめんどくさいのではと思うが、名作もたくさんあるので、それらを“Kindle”で出してほしいと願う今日この頃。

アメリカ的超B級小説、『ジェイムズ・バイロン・ハギンズ』の3作品。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、アメリカ的な超B級小説、『ジェイムズ・バイロン・ハギンズ』の3作品。
『極北のハンター」「殺戮者カイン」「凶獣リヴァイアサン」。

どれを読んでも荒唐無稽で痛快な超B級冒険小説。

いわゆる超自然的なSF冒険物で、もしこれを日本人が書いていたら、少年文庫のジャンルに入ってしまうかもと思うくらいのB級感。

まあジュラシック・パークも、もし日本映画だったら、怪獣映画のジャンルに入っていると思うが、あそこまでお金をかけていると立派なハリウッド映画になる感じ笑。

3作どれを読んでもそれなりに面白く、どれもだいだい同じパターンの超悪vsスーパー主人公。

個人的に好きなのは「凶獣リヴァイアサン」。

「極北のハンター(2000)」:巨獣vs追跡のスペシャリストのハンター。
「殺戮者カイン(2001)」:軍が造ったサイボーグvs元海兵隊中佐。
「凶獣リヴァイアサン(2003)」:遺伝子操作したコモドドラゴンvs電気技師の男。

この中で個人的に好きなのは「凶獣リヴァイアサン」かな。
もともと恐竜好き、怪獣好き、エイリアン大好きなので、何も考えずに読めて楽しかった。

こういう本を読む時は、なぜ、どうして、ある訳ないだろ、ご都合主義とかまったく考えずに、そういうものだと思って読むこと笑。
頭にほぼ残らないので、1か月もたつと内容を忘れていたりするが、その時はまた読めばいい笑。

「極北のハンター」は、当時の帯に“シルヴェスター・スタローン”映画化と書かれているが、20年たった今も実際に映画にはなっていない。
よく見ると「殺戮者カイン」にも、ブルースウィルスなんちゃらと書いてあるね。

確かにある意味すごくアメリカらしく、映画化に向いてそうな小説たち。

シリーズではなく、全然繫がっていないので、どれから読んでも大丈夫。
これも古く新品は手に入らないので、中古でどうぞ。



この作者のほかの作品などは、まったく分からないし、この後に作品が出ているのかさえ知らない。
20年前に出版されたが、もし最近の出版不況の時代だったら、本になっていなかったかもしれない。

例えば「羊たちの沈黙」が出版された1991年以降、色々なサイコスリラーの本が出たが、ほぼ記憶にも残らないものばかりだった。

その中でも少し良かったと思ったのが、『ジェイムズ・パタースン』の「多重人格殺人者」、ちょっと内容は軽いが(邦題は最悪、本のタイトルで内容を言ってしまう奴いる?)。
その本の話は改めてしますが、この『ジェイムズ・バイロン・ハギンズ』の3作品、外出自粛など暇なときに最適。

伝説のスナイパー、ボブ・リー・スワガーの反撃「極大射程」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、『スティーヴン・ハンター』の大傑作、「極大射程」。
有名な本で映画化もされているので、知っている人も多いと思いますが、間違いなく大傑作です(映画は別ね)。

「極大射程」…
ヴェトナム戦争の英雄、伝説のスナイパー、“ボブ・リー・スワガー”シリーズの1作目。
陰謀に巻き込まれ、濡れ衣を着せられた、“アメリカで最も危険な男”である、通称ボブ・ザ・ネイラー(釘打ちボブ)の命を掛けた戦い。

ガン満載のアクション小説で、上巻の前半は少しゆっくりしているが、事件が起こってからはほぼノンストップで、下巻に入ったら止まらない。
まあ読めば読むほど、ボブの圧倒的な強さに感嘆する。

ストーリー自体はわかりやすく、単純に正義vs悪の戦いで、スカッとする読後感。
自分は日本人なので、もちろん銃の存在価値は否定するが、本や映画のフィクションならばね。

話はズレるが、アメリカには、日本みたいな精密なモデルガンはあまりないと聞いた。
なぜならば、持っていると本物と間違われて打たれるからだと…。真偽のほどは知らない。

親子四代に渡るスワガー・サーガ

この“ボブ・リー・スワガー”シリーズはその後、スワガー・サーガとして、4代にわたる話に展開していく。

ボブ、父親のアール、祖父のチャールズ、そして息子のレイ・クルーズと。
まあここまでくると、スーパー家系すぎるだろと思わなくもないが。

正直、最近のは読まなくてもいいが、「極大射程」後の「ブラックライト」、「狩りのとき」、そしてボブの父親が活躍する「悪徳の都」、「最も危険な場所」くらいまではオススメ。

そして映画「ザ・シューター 極大射程」は自分には合わなかったが、その後ドラマ化にもなっていたらしく、まだ見ていないので時間がある時に一気見してみたい。

あと一つだけ。
シリーズ何作目かわからないが、「四十七人目の男」というのがあるが、これを書いたのは別人というくらい酷かった。

なにせあのボブが銃を刀に持ち替えて戦っているし、外国人が描く日本っていつもそうというのが満載。
個人的には、この本はなかったことにしたほうがいいのでは、と思ってしまうくらい駄作。

『ジェフリー・ディーヴァー』の最高傑作、「静寂の叫び」。〈今週のオススメ本〉

今回の〈今週のオススメ本〉は、『マイケル・コナリー』の時に軽く書いた、『ジェフリー・ディーヴァー』の「静寂の叫び」(1997年)。

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『ジェフリー・ディーヴァー』といえば、有名なのは「ボーン・コレクター」の“リンカーン・ライム”シリーズ。
「静寂の叫び」は、その「ボーン・コレクター」より前に出版された単独作品。

ちなみに「ボーン・コレクター」は、デンゼル・ワシントン、アンジェリーナ・ジョリーで映画化され、ヒットもしている。

映画自体も悪くなかったが、「ボーン・コレクター」を読んだ時に、“リンカーン・ライム”は白人だったので、黒人俳優のデンゼル・ワシントンが演じていてびっくり。
ただデンゼル・ワシントンは大好きで、個人的に一番だと思う映画は“イコライザー”。



話を戻して、単独作品としては、その前年に出版された「眠れぬイヴのために」(1996年)も良かったが、その後に出た「監禁」(1998年)は正直あまり良くなかった。

「静寂の叫び」は…
聾学校の生徒と教員を乗せたスクールバスが、三人の脱獄囚に乗っ取られ監禁してたてこもる。FBIは、人質解放交渉に臨むが、無残にも生徒の一人が。そして教育実習生のメラニーが生徒たちを救うために独力で反撃に出るが…。

上下(文庫)で、けっこうな厚さの本なので読み応えがあるが、最後まで緊迫して展開していくので、飽きないので読める。
「ボーン・コレクター」が大ヒットする前だからかわからないが、ストーリーも丁寧に書かれている感じがする。

自分が最初に読んだ時はハードカバーだったが、文庫版も出たのでのちに買った。

ハード、文庫両方買うのはなかなか少ないが、そのうちの一つがこの「静寂の叫び」。

個人的には『ジェフリー・ディーヴァー』の最高傑作だと思っている。
2位はやはり「ボーン・コレクター」かな。

不屈の事件記者「ジョン・ウェルズ」に酔う。〈今週のオススメ本〉

カメラネタや普段の話だと書くことがなくなってくることもあり、少し前に〈今週のおすすめ本〉というBOOKカテゴリーを作ってみた。

自分は昔から本が好きで、その中でも冒険、ミステリー、ホラーなどのフィクション小説が好きで、小学生の頃は『ジュール・ヴェルヌ』の「海底二万マイル」や、『コナン・ドイル』の「ロスト・ワールド』などを読んでいた。

市の図書館にも行き出し、『江戸川乱歩』の“少年探偵団”シリーズを好んで読んでいた。
当時、図書館に置いてあった唯一(?)の漫画、「のらくろ」も予約してまで読んだ記憶があるが、内容は正直まったく覚えていない。

〈今週のおすすめ本〉にはまったく関係のない話だが、ふと思い出してしまった。

『キース・ピータースン』“ジョン・ウェルズ”シリーズ。

今回オススメするのは『キース・ピータースン』の事件記者“ジョン・ウェルズ”シリーズ(創元推理文庫)。
本名アンドリュー・クラヴァンが、別名義の『キース・ピータースン』で書いた4作品。

「暗闇の終わり」「幻の終わり」「夏の稲妻」「裁きの街」の4つで、どれも傑作だと思うが、個人的には後にいくほど良かった。

最初「暗闇の終わり」が出版されたのが1990年なので、全作品新品では手に入らないが、中古だったら探せば安く手に入るかな。

最高の事件記者なのに、生き方が古く、頑固なウェルズが事件に巻き込まれながら、不屈の精神で記事を追っていく。
本自体も薄く、文章や会話もおしゃれで、映画を見ている感覚で読める。

ただ、1990年代の話なので、もちろん携帯電話もスマホもなく、記者が締め切りまで社に戻り、さらに記事を書き上げなくてはならないなど、その時代ならではのこともあり、その辺の古さはどうしようもない。

思うに携帯電話やスマホができたことにより、生活や仕事がまったく変わったと感じる。
個人的には、スマホがない時代のほうが良かったような気もするが、自分でも便利に使っているので如何ともしがたい。

話を戻して、この4作品通じて影の主役は、同僚の美人記者“ランシング”(「そんな眼でこっちを見るな、ランシング」)。
また周りに出てくる人物たちも非常に魅力的に書かれている(嫌なやつも含めて)。

1冊読み始めたら、あっという間に4冊読んでいると思う。
それほどの傑作。



孤高の刑事、「ハリーボッシュ」を堪能する。〈今週のオススメ本〉

『マイクル・コナリー』の小説が大好きである。

“ハリー・ボッシュ”シリーズ以外にも、“ミッキー・ハラー” 、“ジャック・マカヴォイ” 、“レネイ・バラード”などのシリーズが出ており、それが時に交差したりもする、言わば“ハリー・ボッシュ”サーガの大ファンである。

第1弾の傑作「ナイトホークス」から始まり、“レネイ・バラード”と競演する「鬼火」に至るまで、ほぼ外れ作品はないと思う。

四字熟語的に言うと“質実剛健”。

『ジェフリー・ディーヴァー』の“リンカーンライム”シリーズ(「ボーン・コレクター」他)みたいに、毎回どんでん返しがあると飽きて、突っ込みどころ満載になってきてしまうが、この“ボッシュ”シリーズは飾り気なく、強く、丁寧に進んでいく感じがする。

ただ、『ジェフリー・ディーヴァー』の初期の作品、「静寂の叫び」は大傑作です。

難点は順番通りがマスト。

このシリーズの難点は、発表順通りに読まないと魅力が半減すること。
今、第1弾から読み始めても全然面白いが、最新作まで追いつくのはけっこう大変かも。

それと最近は、“ボッシュ”が歳をとってきているのもあり、新シリーズの“レネイ・バラード”シリーズに軸足が移ってきているような感じもする。

あと最近の日本版タイトルのダサさ、何とかなりませんか。
原題「The Burning Room」を、そのまま「燃える部屋」とか付けますかね。
“ミッキー・ハラー” シリーズのタイトルもよく分からんし…。

ちなみにノン・シリーズの「わが心臓の痛み」は、クリント・イーストウッド主演で映画化もされており、内容も傑作です(映画はダメだが)。

コロナ禍の今こそ家で本を読もう。〈今週のオススメ本〉

最近、誉田哲也さんの本を読み漁っている。

ミーハーなのだが、もともとドラマの「ストロベリーナイト」が好きで(初代のね)、映画も含めて全部見ていた。

それもあって、ドラマでは描かれていない話も読みたくなり、ネットオフで〝姫川玲子シリーズ〟、〝ジウシリーズ〟の全巻をまとめ買いした。

ドラマでは描けない結構グロい描写もあるのだが、ストーリーや人物描写もよく、話の内容も面白い。
どちらかというと〝ジウシリーズ〟のほうがグロいシーンは多い。

シリーズ物は、巻が増えるとだいたいパワーダウンしていくのだが、この両シリーズはともに最新作を早く読みたいと思う本だ。


※全巻だすと本棚が大変なことになるので、適当に抜き出してみた。

自分が大好きなシリーズ物に、ロバート・B・パーカーの〝スペンサーシリーズ〟がある。
残念ながら作者は途中で亡くなってしまったが、シリーズ初期の「初秋」は何回読んだかわからないくらい好き。

まあ話的にはどの巻も似たようなものが多いが、登場人物の会話もおしゃれで、軽く読めるし、シリーズは40巻くらいある。

自由に外出しずらい今、おすすめです。


※最近雨が凄いので、みなさん気をつけて。



ネットオフのサブスク、1年間5,800円のタダ本に入ってみた。

ネットオフのタダ本に入った。

タダ本といっても年間料金5800円で、110円以下の本が毎月15冊まで無料という、最近はやりのサブスクサービス。

サブスクとはサブスクリプションの略で、毎月定額で例えば音楽だったら聴き放題みたいなもの。
それの古本版かな。

最初はどうせ古い本や汚い本しかないのかなと思っていたが、注文してみるとけっこう普通の状態の本だった。
しかも最近の漫画や小説も意外とあって、けっこうこれはこれでアリなのかなと。

ただし盲点として送料が意外にネックになる。

ネットオフだと、“3・6・9点で、1000円以上なら送料無料、499円以下は150円、500〜999円は100円”というのもあるが、実質無料の本3冊注文しても0円なので、送料は最低でも1回150円かかる。

例えば月15冊までは注文できるので、3冊を5回に分けて頼んでしまうと、送料だけで月に最低750円かかる。
1回の量を増やして、9冊で1回、6冊で1回頼むと2回で300円。

なので毎月15冊フルで注文すると、年で3600〜9000円の送料がかかることに。
要するに送料込みで計算すると、年会費9400〜14800円になる。

しかも全部の本が、“3・6・9点〜”の対象ではないので、たまにどうしても読みたい本があるときは、タダ本からはみ出してしまうこともしばしば。
これだと正直、実際は特なのか損なのか分からなくなってきた。

もう年会費は払ってしまって、途中解約による払い戻しはないので、1年間はフルで頼んでみようと思うが、2年目は更新しようか悩むところ。

今年の7月に入って、毎月15冊余さず使って10月終了時点で、60冊は頼んだと思う。
内訳は漫画6割、小説4割くらい。

何冊かは知り合いにもあげたりしてるので、全部が家にある訳ではない。

特か損かはわかりませんが、コロナ禍もあったので、最近は本を読む時間が増えていると思う今日この頃…漫画も含めて。


※9月でこれくらいだから、今はもっと増えている。

悲しくて切ない、自分が好きな“スティーヴン・キング”の本の話。〈今週のオススメ本〉

自分は若い頃からスティーヴン・キングの本が好き。
一般にはホラー作家と言われているが、もともと海外が舞台なので、読んでいてもあまり怖いという感じはない。

人間の内面の描写が上手で、悲しくて切ない話が多いなと感じる。

再度映画化されて話題となっていた「IT〜見えたら終わり」の原作は、昔のハードカバーで超分厚い2冊、しかも中身が上下2段に分かれて書かれていた。
文庫化されても厚い4冊分あった。

ITも基本はホラーなんだけど、自分はどちらかというと“スタンド・バイ・ミー”の話を大きく広げたように感じる。
青春ホラー小説みたいな感じ。

そんなキングの中で自分が個人的に1位なのは、昔も今も変わらず「デッド・ゾーン」。
1979年に発行されたキング初期の作品だけど、最近もまた読んで、都合何回も読んでいる。

簡単にいうと、事故で4年間昏睡状態だったジョンは、奇跡の回復をとげると、人の未来が見えるようになっていた。
そして失われた4年の間にも、周りの人生は進んでおり、恋人だった人は他の人と…。

物語に出てくる大統領候補が、いまのアメリカ大統領のドナルド・トランプに似ていると感じるのも、なんかすごいなと感心。

書いてしまうと、よく映画でありそうな話だと思ってしまうが、これが書かれたのが1970年代。
そしてキングが書いているので、単純には進まないし終わらない。

切なくて悲しくて、少し怖くてと、自分はやはりこれが一番好き。

もっとホラー色が強いのは…

ホラー色が強くてオススメなのは、これも何回か映画化されたけど「ペット・セマタリー」。
キング原作の映画で一番怖いなと思ったのは、これかな。しかも最初の映画化のほう。

死んだ幼い息子を蘇らせようとして苦悩する父親と、間違って(?)蘇ってしまった息子。
この本も怖くて切なくて悲しい話。

最近のキングで好きなのは「ジョイランド」。
これも切なくて少しだけ怖い青春小説。
キングにしては短い1冊完結だから、長いのは苦手な人でも読みやすいと思う。

全体的にキングで好きなのは、キャリーから始まってITくらいまでの初期、そして11/22/63やジョイランド、ミスターメルセデスなどの最近。
中期のキングは読んでいて少し疲れる感じがするんだよね。


本文とは関係ないけど、彼岸花ってなんか怖いよね。