ここちよい読後感。『アレン・エスケンス』の「償いの雪が降る」、「過ちの雨が止む」。〈今週のオススメ本〉

だいぶ久しぶりですが、今回の〈今週のオススメ本〉は、『アレン・エスケンス』の「償いの雪が降る」と続編の「過ちの雨が止む」。

少し前に読んだのだが、読み終わった後に心地よい気持ちになったのは久しぶり。
普段多く読んでいるのが、スティーヴン・キングや、サイコサスペンスが多いのもあり、読み疲れすることも多々あるので。

最初は地味な話なのかと思って読み始めたが、「償いの雪が降る」、「過ちの雨が止む」と続けて読み、その後にもう一度「償いの雪が降る」を読んでしまった。
ジャンルだと、推理小説やハードボイルドとも違うし、海外ミステリーになるのかな。

最初の「償いの雪が降る」で主人公のジョーは、大学の授業のために末期ガン患者の伝記を書くことになるが、彼は三十年前に殺人で有罪となった男で…。
まあ、ここまで書くと大体流れは分かってしまうが、アル中の母や自閉症の弟などとの話も絡み、テンポがよく飽きないで読め、最後も救いがある。

続編の「過ちの雨が止む」は大学卒業後、記者になったジョーは、自分の同じ名前の男の殺人事件があったことを知る。もしかしたら実父かもしれないと思い現場の町へ行き…。
メインで殺人事件のストーリーがあり、そこに母と弟、恋人のライラとの関係が絡んできてと、こちらも最後まで面白かった。

どちらも両作で本当に良かったので、この作者の残り二作もすぐに買ってしまった(こちらはノンシリーズだが)。

ちなみにちょっと話は逸れてしまうが、最近は本の値段が本当に高くなった。
もちろん日本作者のものも値上がりしているのだが、この海外作家の二作は450頁弱だが、両方とも1,200円前後+税。

少し前に買ったキングの文庫、「アウトサイダー」は上下それぞれで各1,800円+税。
昔のハードカバーよりも高くなったので、もう中古でしか買えなくなってきた今日この頃。

1994年発売の「IT」と、2024年発売の「アウトサイダー」の値段は30年で約3倍になった。
サラリーマンの月収はほとんど変わらないのに…。

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