孤高の刑事、「ハリーボッシュ」を堪能する。〈今週のオススメ本〉

『マイクル・コナリー』の小説が大好きである。

“ハリー・ボッシュ”シリーズ以外にも、“ミッキー・ハラー” 、“ジャック・マカヴォイ” 、“レネイ・バラード”などのシリーズが出ており、それが時に交差したりもする、言わば“ハリー・ボッシュ”サーガの大ファンである。

第1弾の傑作「ナイトホークス」から始まり、“レネイ・バラード”と競演する「鬼火」に至るまで、ほぼ外れ作品はないと思う。

四字熟語的に言うと“質実剛健”。

『ジェフリー・ディーヴァー』の“リンカーンライム”シリーズ(「ボーン・コレクター」他)みたいに、毎回どんでん返しがあると飽きて、突っ込みどころ満載になってきてしまうが、この“ボッシュ”シリーズは飾り気なく、強く、丁寧に進んでいく感じがする。

ただ、『ジェフリー・ディーヴァー』の初期の作品、「静寂の叫び」は大傑作です。

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難点は順番通りがマスト。

このシリーズの難点は、発表順通りに読まないと魅力が半減すること。
今、第1弾から読み始めても全然面白いが、最新作まで追いつくのはけっこう大変かも。

それと最近は、“ボッシュ”が歳をとってきているのもあり、新シリーズの“レネイ・バラード”シリーズに軸足が移ってきているような感じもする。

あと最近の日本版タイトルのダサさ、何とかなりませんか。
原題「The Burning Room」を、そのまま「燃える部屋」とか付けますかね。
“ミッキー・ハラー” シリーズのタイトルもよく分からんし…。

ちなみにノン・シリーズの「わが心臓の痛み」は、クリント・イーストウッド主演で映画化もされており、内容も傑作です(映画はダメだが)。

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