今回の〈今週のオススメ本〉は、『リチャード・マシスン』の「地球最後の男」または「アイ・アム・レジェンド」。
「地球最後の男」は1977年に初版がでて、1995年までに5刷でているのですが、映画化に伴い、2007年に新たに改題・新訳され「アイ・アム・レジェンド」として出版された。
もちろん両方とも『リチャード・マシスン』が書いているのですが、日本人の訳者が異なっている。
基本的な内容は同じで、
“突然蔓延した疫病により人類が絶滅、そして地上に残った最後の男。その男と毎夜襲ってくる奴らとの絶望的な戦いの日々。”
たぶん自分が「地球最後の男」を読んだのは20年前くらい、そして「アイ・アム・レジェンド」を読んだのはつい最近。
内容はある程度覚えていたのだが、最後がどうなるのか思い出せなくて、もう一度読もうと思った時、どうせならと新訳の「アイ・アム・レジェンド」を買ってみた。
「アイ・アム・レジェンド」を読んだあとに、改めて「地球最後の男」を流し読みしたが、本自体の装飾も関係していると思うが、「地球最後の男」のほうが読んでて怖く感じる。
それは内容とかではなく、文庫自体の文字の小ささ・書体により、視覚的に暗い感じがでていて読みずらい。
対して、新訳の「アイ・アム・レジェンド」は、現代的な文字の大きさ・書体で、読みやすく、さくさくと読み進められる。
※左が「地球最後の男」、右が「アイ・アム・レジェンド」。左のほうが怖さがにじみ出てくる感じがする。
“スティーヴン・キング絶賛”
「リチャード・マシスンがいたからこそ、わたしも活躍できるのだ スティーヴン・キング」
最初自分も、大好きな作家『スティーヴン・キング』が絶賛していたこともあって読んだのが「地球最後の男」。
そのあとに映画“ヘルハウス”の原作「地獄の家」も読んだが、“スティーブン・キング”の「シャイニング」は、この「地獄の家」に、大きな影響を受けたのかなと。
そして「地球最後の男」の結末はもちろん書かないが、薄い本なのでぜひ読んでみて、機会があれば「地球最後の男」と「アイ・アム・レジェンド」を読み比べてほしい。
最後の部分を書き直したくて、新訳を出したのかなとも感じる。
映画「アイ・アム・レジェンド」は、“LEGEND”の意味が、本とは変わってしまっていたが、映画としてはなかなか面白かった。
ちなみにエンディング違う別バージョンもあるみたいなので、時間のある時に見てみたい。