最初に結論から書いてしまうと、Nikon Dfは無事に持ち主に返しました。
正直、何度買い取ろうかと考えたことだろう。
カメラとしてというより、物としてけっこうな魅力があった。
斜め上から見た時の、軍艦部からダイヤル類の作りには惚れ惚れした。
シルバーで言われていた質感も、全然安っぽい感じはなくて、逆にMFレンズを付けるならシルバーのほうが断然いいと感じる。
50mm f1.2Sを付けた時の格好良さは、他にはなかなか無いもの。
でもやはり最終的にはそこに行くと思うのが、質感のいいダイヤル類は正直使わないということ。
あとグリップが持ちづらく滑りそうで、落とさないよう、傷をつけないよう気を使う。
絞り優先でISOオートでパシャパシャと撮るスタイルだと、シャッターダイヤルもISOダイヤルもほぼ固定。
露出ダイヤルは左側にあって使いずらく、撮っていて露出補正するといちいちリズムが狂う。
肝心の写りはD4のセンサーが効いているのかはよくわからないが、低画素とは思えないくらいよく解像している。
最初に使った時は眠いなと感じたが、よくよく見たり少しいじると、繊細で自然な写りをしていた。
Dfを使い出して、普段あまりやらないraw現像もやったりしてみた。
それなりに楽しめた1か月だった。
ただ前にも書いたがやはりフルサイズ一眼はもういいかなと。
色々パワーが必要で、正直疲れるし、めんどくさい。
行き着く先は大三元レンズなのだろうが、あの大きさ・デザインはDfに合わないし、まず値段が高すぎる。
そうなるとDfはほぼ単焦点またはオールドレンズ専用になってしまうが、MFレンズを使えば使うほどファインダーの暗さが気になる。
ピントもわかりずらいし、左下にあるフォーカスインジケーターだっけ、あれを見ている時間のほうが、被写体を見ている時間より長くなってしまう。
Nikon F100はだいぶ前のフィルムカメラで、ファインダー倍率はDfと同じ、視野率96%だが、明るくてとても見やすく覗いているだけで気持ちいい。
透過液晶だから何だかは詳しく知らないのだが、デジタル一眼レフのファインダーはもっと明るくできないのかな。
ピントの見やすさ・合せやすさは、もう完全にミラーレスのEVFのほうが勝っていると思う。
それこそ向こうにはピーキング機能なんて付いているし、比べたら一眼レフのピント合わせは面倒くさくてやってられない。
そんなこんなでNikon Dfは、どっちつかずの中途半端なものになっている気が。
このスタイルのままFマウントのミラーレスにしてくれたら、それこそSONY α7でニコンオールドレンズを使っている人たちも戻ってきそうだけどね。
なのでいいお金を出して、オブジェ的なものを買うのに正直納得できなかったので、買い取りは止めました。